自転車保険の示談交渉代行サービスとは

自転車保険

「今まで自転車事故を起こしたことがない!」「安全運転をいつも心掛けている!」と普段から自転車の運転に気を付けている方でも、いつかは事故を起こしてしまう日がくるかもしれません。

被害者に対する謝罪の気持ちは大切ですが、示談交渉を行う際は、冷静になって話し合わないと後々トラブルに発展する可能性があるので注意が必要です。
自転車事故に対しての法的知識や経験が無かったり、相手が感情的になっていた場合に、上手に交渉できるのか不安という方もいるのではないでしょうか?

今回はそんな方に「示談交渉代行サービス」についてご説明致します。

示談交渉代行サービスとは

示談代行サービスとは、自転車事故での示談交渉を保険会社のプロが代行してくれるサービスです。

示談交渉代行サービスがセットされた自転車保険、あるいは個人賠償責任保険(特約)に加入している場合に利用することができます。
示談交渉代行サービスがセットされていない自転車保険もあり、その場合は保険会社が示談の代行を行うことができないので注意してください。

被保険者が交通事故を起こした際に、加害者の代わりに「損害賠償」や「支払いの方法」などの示談内容を決めてくれます。

損害賠償とは?

損害賠償には大きく分けて財産的損害と精神的損害があります。それぞれご説明致します。

財産的損害

財産的損害とは、財産権や生命、身体、名誉など、法律上で保護に値する利益の侵害によって生じた財産上の損害のことを指します。

つまり、交通事故に遭ってない場合の利益状態と交通事故に遭った場合の財産状態の「差額」ということです。
この財産的損害は、「積極損害」と「消極損害」の2種類に分けられます。

積極損害とは、交通事故に遭ったことによって支出を余儀無くされた費用のことです。具体的には、治療費(手術や入院費、入院雑費など)、交通費、葬儀費、自転車の修理費、損害賠償請求のための費用などです。

消極損害とは、交通事故に遭わなければ得られたはずの利益の損害のことです。
自転車事故によって怪我をして仕事を2週間休むことになった場合、その2週間分の本来手に入るはずの収入がなくなってしまいます。
この本来手に入るはずの収入の部分が消極損害となります。

精神的損害

一般的に「慰謝料」と呼ばれているもので、自転車事故によって、精神的な苦痛を被ったということを損害にしています。
この上記で説明した「損害賠償」は金銭による賠償が原則とされています。

自転車事故での支払い方法とは

示談交渉に支払いは基本的には一括で支払います。分割払いで行う方法もあるのですが、現状ではすぐには払えない場合に、やむを得ずにという場合が多いです。

示談交渉が長引いてしまうと、治療費や交通費などの建て替えで出費がかさんでしまうケースがあります。
示談交渉を早く終わらせれば、その分、示談交渉前の出費を抑える事ができるという事です。

示談交渉代行サービスのメリット

示談交渉代行サービスのメリットは保険会社の担当者が代行して交渉してくれる点です。先ほど記載した「損害賠償」や「支払い方法」などの交渉をするには、
専門的な法的知識や保険の知識などを知っておく必要があります。

また、個人同士の話し合いではトラブルも多く、感情的になって話がまとまらないケースもあります。話し合いで被害者が納得されない場合は裁判になる可能性もあります。
示談交渉で解決できれば、裁判をせずに済みますし、被害者にとっても損害賠償をより早く支払ってもらえるので、双方にメリットがあるといえますね。

加害者となってしまった場合は示談交渉代行サービスのメリットは大きいといえます。

示談交渉代行サービスのデメリット

示談の交渉を保険会社が代行することにより、事故の当事者同士で話し合う必要がないという点は、示談においてはスムーズに進み双方にとってメリットがあると思います。
しかし、たまに示談交渉を任せきりにしていると、自分の意図とは違う方向で示談が進んでいってしまうこともあるので注意が必要です。

また、被害者の立場からすると事故を起こされたにも関わらず、交渉相手は保険会社の代行という事故の当事者でもない人と「お金」についての話をするのは気持ちのいいものではありません。

保険会社の方が代行するのは加害者の都合であり、被害者からしたら「誠意ある対応」に見えない可能性もあるからです。
被害者から「不誠実」と思われると、なかなか示談に応じてくれなかったり、裁判になる可能性も出てきます。

保険会社に任せっきりにするのではなく、お見舞いに行くなどして加害者として最低限の誠意を示すことは大切なことです。

自転車事故の加害者にとってはプロが代行して示談交渉してくれるのはとても大きなメリットです。
とても便利なサービスですので、自転車保険を考える際には示談交渉代行サービスがセットになっているか確認することをお勧めします。

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